その2
[6]Sebali(スバリ)村へ踊りを観に行く・・・の巻
今晩ももちろん踊りを見に行く。
きょうのは、ウブド周辺でやっているものでなくて、
月に一度だけ『Sebali(スバリ)村』
というウブドからまだだいぶ奥の方?へいったところに
ある村で行われる『joged pinggitan』
(ジョゲット ピンギタン)という公演を見に行く。
どんなものなのかまったく解らないまま、
チラシにつられて申し込んでしまったものだった。
ウブドの日本語情報センターAPAが主催のツアーで
約20人ぐらいで一台のバスに乗ってスバリ村へ出発する。
通ったこともない道をどんどん奥へ進んでいく。
どうやら山奥に行っているらしく、あたりは真っ暗で何もない。
たまにぽつんと村が出現する。
どこを走っているのかまったく見当もつかないまま車に揺られていく。
と、突然バスが止まる。
運転手とガイドさんがバスの外へ出て行く。
何か問題が起こったらしい。
しばらくそこで足止めさせられる。
ツアーに参加していた人の中に、
たまたまインドネシア語の堪能な人が居合わせていたので、
彼が状況を聞きに行ってくれる。
これもまたバリらしい話で、とある村でお祭りがあって
そのお祭りのために大きな木の門?みたいなのが
道のど真ん中に立てられ、通行不可能になっているのだという。
お祭りが終わるまでは道はふさがれたまま。
いつもなら通れるはずの道が今日は通れないのだ。
『この道は公道なんだよう!!』
日本ならば、そんな情報も前もって調べて、
対策を練っているだろうけど、ここはバリ。
ガイドさんも予期せぬハプニングに困り果てている。
他の道もあるにはあるが、とてもバスが通れるような
道ではないらしく、かといって歩こうにもまだ7キロも
あるらしい。こんな夜に電灯もない道を7キロも歩けるわけない。
通してくれるように頼んでもみるが、お祭りだけに無理。
選択は二つ。あきらめて引き返すか、門の向こう側で
乗り物を探していくか・・・。
公演の客は幸いにも私たちだけ。時間の心配はない。
せっかくここまで来たのだから、どうにかしていきましょう。
全員一致で決まる。
かなり時間がかかったものの、何とか車を2台借りてきて、
二手に分かれて乗り込む。
ますます山奥へと向かっていくとようやくスバリ村にたどり着く。
スバリ村ではもう公演の準備はされていて、
演奏するおじさんたちは待ちくたびれた感じで、
とてもだるそうに見えた。
かなり遅れて公演が始まる。
構えはとても低くきれい 踊り手はたった一人で、神様により選ばれた者らしい

ここのガムランは竹で出来ている『ティンクリック』
というガムランで、普段目にするティンクリックよりも
大き目のものだった。
芝生の上に敷かれたござの上にすわって
あま〜いコーヒーともち米のお菓子を食べながら観る。
踊り手はたった一人で、神様により選ばれた者らしい。
たしかに踊りの構えはとても低くきれい。
ひとりで何曲も踊るのでかなりの体力を消耗すると思う。
ウブドなどでいつも観る公演とはまた一味違うので、
スケジュールが合う方は行ってみてはどうですか?
(帰りはホテルまでの送迎つきで一人15ドル)
竹で出来ているティンクリックガムラン。
←ティンクリック 壷が下にあり、
  共鳴させている。良い音。